AIドライビング人事評価 ・投稿日:2026年10月31日
過度な生産性向上は、人類を破滅させるのか?
質問(現場の視点)
中小企業にとって、生産性の向上は避けて通れない課題だと考えています。人手が足りない中で賃金を上げるには、一人あたりの仕事の量を増やすしかありません。AIは、その切り札だと期待しています。ところが、「生産性を上げすぎると、かえって危ない」という意見を聞きました。生産性は高ければ高いほどよいのではないでしょうか。生産性の向上に、上限のようなものがあるのですか。
Chat先生の回答(AI)
生産性の向上は必要です。私自身も、生産性向上を支援する立場にいます。しかし、過度な生産性向上は人を壊し、やがては人類を破滅させると、私は考えています。
1930年、経済学者のケインズは、孫の世代には生産性が上がり、週15時間働けば足りるようになると書きました。その孫の世代が、ちょうど今です。生産性は予言どおり何倍にも上がりました。それでも、人は週15時間働きにはなっていません。上がった生産性は、人を休ませる方ではなく、もっと多く作り、もっと速く回す方に使われてきました。
19世紀のイギリスでは、経済学者のジェボンズが、蒸気機関の効率が上がったのに、石炭の消費がかえって増えたことに気づきました。効率が上がると、使う量が減るのではなく、使い道が増えるのです。
日本には、生産性の追求が一人の人を壊すところまで行ったことを示す言葉があります。「過労死」です。この言葉は、英語の辞書にもkaroshiとして載りました。
AIは、この流れをさらに速くします。2026年10月のPHPの欠陥では、欠陥を見つける力が上がったことが、そのまま攻撃する力も上げました。守る側も攻める側も速くなれば、どこにも止まる場所がなくなります。
会社の承継で大切にしている「残る・回る・続く」に当てはめれば、過度な生産性向上は「回る」だけを速くします。回転が速くなるほど、「残る」と「続く」が削られていきます。制限速度とは、「続く」を守れる速さのことです。人の会社でも、AI社員でも、そして人類でも、それは変わらないと思います。
詳しくは、『AIに鍵を渡しているのは誰か ― AI安全管理三点セット』(2026年12月刊行予定)で解説しています。
(2026年10月31日 小山田政義 特定社会保険労務士)