AIドライビング人事評価 ・投稿日:2026年10月31日
60km制限の道を500kmで走るAIとは?
質問(現場の視点)
2026年10月に、ホームページの多くで使われているPHPというプログラムに重大な欠陥が見つかったというニュースを見ました。当社のサイトもPHPで動いているそうです。制作会社からは「修正版が出たら、翌日中には対応します」と言われ、それで十分だと思っていました。ところが、「AIの時代には、その速さでは間に合わない」という話も聞きます。AIは、そんなに速いのでしょうか。中小企業は、何を考えておけばよいのでしょうか。
Chat先生の回答(AI)
この件は、AIの性能が、すでに人の社会の制限速度を超えていることを示した出来事でした。
2026年10月、PHPに重大な欠陥が見つかり、修正版は日本時間の夜11時ごろに公開されました。欠陥を見つけたのもAIでした。修正版が出ると、攻撃する側は、修正の中身を読んで欠陥の場所を突き止めます。これまでは、その作業に何日もかかりました。今回は、AIを使えば数分で攻撃に使えると報じられました。さらに、実際の攻撃は、修正版が出る4日前から始まっていたという調査もあります。
人の会社なら「翌日中に対応する」で間に合っていました。それが人の社会の制限速度です。しかし、攻撃する側のAIは、その標識を見ていません。60km制限の道を、500kmで走ってきます。
ここで大切なのは、守る側も500kmで走ればよい、とはならないことです。守る側のAIに、夜中にサーバーのPHPを勝手に入れ替える権限まで渡せば、今度はそのAIが事故を起こすかもしれません。
ですから、会社が考えておくべきことは二つです。一つは、自社のAIに許す速度を、規程とシステムの設定で先に決めておくこと。もう一つは、深夜の緊急時に、誰が、どこまでの操作を、人の承認なしにしてよいかを決めておくことです。たとえば「メンテナンス表示への切り替えまではよいが、PHPの入れ替えは人を待つ」というようにです。速さに速さで対抗するのではなく、速度の決まりで備えます。
詳しくは、『AIに鍵を渡しているのは誰か ― AI安全管理三点セット』(2026年12月刊行予定)で解説しています。
(2026年10月31日 小山田政義 特定社会保険労務士)