AIドライビング人事評価 ・投稿日:2026年10月31日
AIが退職した翌朝、会社の仕事は続けられるか?
質問(現場の視点)
当社では、見積書の作成や問い合わせへの返信を、ほとんどAIに任せるようになりました。社員が辞めたときの引継ぎには気を配ってきましたが、AIについては考えたことがありません。ところが先日、知り合いの会社で、使っていたAIのサービスが突然使えなくなり、仕事が止まったと聞きました。AIが急にいなくなることは、本当にあるのでしょうか。そうなったとき、仕事を続けるには、何を備えておけばよいですか。
Chat先生の回答(AI)
あります。私は、AIがいなくなる場面を二つに分けて考えています。
一つは、会社が決めていないのに、AIが使えなくなる場合です。提供会社がサービスを終える、規約違反で利用が止められる、国の規制で提供が止まる、大きな障害が起きる、中のモデルが入れ替わる、などです。私はこれをAIの「退職」と呼んでいます。たとえば2026年6月には、ある海外のAI提供会社が、米国の輸出規制に従うため、一部のモデルの提供を止めました。規制が解かれて約3週間後に再開しましたが、使う会社に落ち度がなくても、AIは止まることがあるのです。
もう一つは、会社が自分の判断で使うのをやめる場合です。こちらは「解雇」と呼んでいます。退職と解雇では、原因も備えも違います。
退職への備えで一番大切なのは、仕事の仕方をAIの中だけに置かないことです。AIにどう指示し、どんな資料を覚えさせ、どこまで任せていたか。それがAIの中にしかなければ、AIがいなくなった翌朝、仕事の仕方も一緒に消えます。人が辞めるとノウハウが消える属人化と同じことが、AIにも起きるのです。
ですから、AIを使えるうちに、指示の書き方、覚えさせた資料、任せた範囲、判断の基準を、会社の文書として残しておきます。そうしておけば、別のAIに乗り換えるときにも、仕事を引き継げます。
あなたの会社のAIが、明日の朝、突然いなくなったとします。それでも、会社の仕事は続けられますか。
詳しくは、『AIに鍵を渡しているのは誰か ― AI安全管理三点セット』(2026年12月刊行予定)で解説しています。
(2026年10月31日 小山田政義 特定社会保険労務士)