コラム

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⑤ 無自覚型について

投稿日:2025年6月29日


言葉かけ実践力インストラクターの質問

⑤ 無自覚型のカスハラ例を教えてください。

Chat先生の回答

このタイプは本人にハラスメントの自覚がなく、悪意も持っていないことが最大の特徴です。

✅ タイプ⑤:無自覚型カスハラ
🧠 特徴
本人に「迷惑をかけている」「攻撃している」という意識がない。

昔からの習慣や、家族・職場の常識をそのまま持ち込む。

「言っているだけ」「注意しているだけ」「当然のこと」と思っている。

丁寧な言い方でも、回数や内容、相手への影響でカスハラになっている。

📍 カスハラ事例
事例①:何度も同じ内容で電話をかける
状況:
高齢者の方が電力会社に、契約内容について何度も電話。

カスハラ言動:
「昨日の担当の人と話したけど、もう一度詳しく聞きたいの。ちゃんとわかるまで説明してくれないと不安だから…」

ポイント:

一見、普通の問い合わせ。

ただし内容は同じで、一日数回・毎日続く。

対応者の精神的疲労や時間の拘束が大きく、「無意識のハラスメント」になる。

事例②:「ため口」や「過剰な馴れ馴れしさ」
状況:
常連の飲食店で、若い女性スタッフに話しかける中年男性客。

カスハラ言動:
「お姉ちゃん、今日も可愛いね〜!この間の話の続きしようよ。帰りに送ってあげようか?」

ポイント:

本人は“親しみ”のつもりでも、相手にとってはストレス・不安・性的違和感を与える発言。

これも「悪気がないのに相手が傷つく」無自覚型の典型。

事例③:細かすぎる苦情を繰り返す
状況:
スーパーで精算時、レジ係の動作に毎回文句を言う高齢客。

カスハラ言動:
「その袋の詰め方、もっと考えたほうがいいよ。そんなこともできないの?君の教育が足りないんじゃない?」

ポイント:

毎回言っているが、本人は「アドバイスしてあげてる」と本気で思っている。

“改善提案”のつもりが、人格批判や精神的負担になっている。

🔴 このタイプの難しさ
悪意がないため、指摘しても「なぜ怒られるのか分からない」

謝罪されても「謝った意味を理解していない」ことがある

「昔からこうしている」「親切心だった」という文化・習慣に根ざしている

🛡️ 対応のポイント
対応方針 解説
事実と影響を具体的に伝える:「その発言でスタッフが困っています」など、客観的に説明する
“悪意がない”ことを前提に受け止めつつ、線を引く:「お気持ちはありがたいですが、○○には対応できません」と伝える
掲示や事前案内で全体ルールを示す:店員個人に言わせるのではなく、組織としてのルールと伝えることで納得を促す

AI視点での補足コメント

企業内でこのテーマに関する背景や現場での応用可能性なども検討すると、より実践的な言葉かけが磨かれます。

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