カスハラとパワハラとの関係性
投稿日:2025年6月29日
言葉かけ実践力インストラクターの質問
会社では、パワハラは就業規則で禁止されているので、言動を慎むように考えると思いますが、会社以外の場では、言動を慎む制限がないので、カスハラになってしまうのでは?
Chat先生の回答
おっしゃることは本質を突いています。
実際、「会社では制約があるが、会社外では制限がない」という心理的構造が、カスハラを助長しているケースは非常に多いです。
✅ なぜ「パワハラ加害者」が会社外で「カスハラ加害者」になるのか?
1. 社内では“ルール”がある
就業規則や社内コンプライアンス研修により、パワハラは「してはいけないこと」と認識されている。
周囲の目や内部通報制度の存在もあり、抑制が働く。
2. 社外では“無法地帯”と感じている
飲食店や公共施設などでは、自分の行動を制限する明確な規則がない。
「自分は客である」「金を払っている」という立場から、“自由に文句を言える”と誤認しやすい。
結果として、「会社で抑えていた攻撃性」が、社外の立場の弱い相手に向かう。
3. 無意識の「反動形成」
社内で我慢を強いられる人ほど、その反動で「ここなら言える」という場を求めやすい。
これは心理学的にも「抑圧と反動形成(reaction formation)」として説明されます。
🧠 カスハラを「企業文化」の視点で見ると…
カスハラを生む要因の一部は、その人の職場環境や組織風土にもあります。
たとえば…
社内で上司からパワハラを受けている人が、無意識に外部へ怒りをぶつける
自分が「管理される側」だからこそ、社外では「管理する側(客)」になりたがる
AI視点での補足コメント
企業内でこのテーマに関する背景や現場での応用可能性なども検討すると、より実践的な言葉かけが磨かれます。
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