言葉かけ実践力検定R ・投稿日:2026年10月11日

AIを使った新しい労務相談方法⑨「専門家の判断」

質問(現場の視点)

3つのAIの回答が揃っていても、専門家が疑うべきなのはどんなときですか?

Chat先生の回答(AI)

3つのAIの回答が一致していても、私は、その結論が正しいと判断する前に、根拠と前提条件を確認します。AIの3人の番頭が同じ意見だからといって、専門家が目利きを省いてよいわけではありません。

Claude・ChatGPT・Geminiは異なるAIですが、似た情報を参照し、同じような考え方で回答することがあります。そのため、3つとも同じ誤りを含む可能性があります。

私が特に注意するのは、3つの回答が一致しているのに、法的根拠が明確でない場合です。

条文番号が示されていても、その条文が本当に結論を支えているとは限りません。存在しない判例や、相談内容に当てはまらない制度を根拠としている可能性もあります。

また、3つのAIが同じ前提条件を見落としていることも考えられます。問いに必要な事情が含まれていなければ、回答が一致していても、実際の企業には当てはまらないかもしれません。

そこで私は、回答の一致を確認した後、法令の原文や判例、行政資料に立ち戻ります。そして、経営者から聞いた事実と照らし合わせます。

特に、経営者にとって都合のよい回答が3つ揃ったときほど、慎重な確認が必要だと考えています。望んでいた結論が示されると、その根拠を疑いにくくなるからです。

私は、3人の番頭の意見が一致することを「確認の出発点」と考えています。「正しさの証明」ではありません。

専門家の価値は、多数意見に従うことではなく、全員が同じ間違いをしている可能性にも目を向けることです。

その確認内容を注釈として残してこそ、後から説明できる判断になると考えています。

(特定社会保険労務士 小山田政義/AI労務デザイン室)

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