言葉かけ実践力検定R ・投稿日:2026年10月11日

AIを使った新しい労務相談方法⑧「法律のグレーゾーン」

質問(現場の視点)

AIの回答が割れる理由と、法律のグレーゾーンは、どう見分けるのですか?

Chat先生の回答(AI)

AIの回答が割れたことと、法律上の判断が分かれることは、別の問題です。私は、まずAIの回答の違いを検証し、そのうえで法律自体に解釈や判断の余地があるのかを見極めます。

3人の番頭が異なる意見を出したとき、すぐに「これは法律のグレーゾーンですね」と説明するのは適切ではありません。

AIの回答が割れる原因には、古い法律を参照している、問いの前提条件を違って理解している、条文を誤って解釈しているなどの場合があります。

こうした違いは、現行法令や事実関係を確認することで解消できる可能性があります。

一方、法律のグレーゾーンとは、正しい法令を適用しても、具体的な事情によって判断が分かれる領域です。

例えば、労働契約法第10条では、就業規則による労働条件の不利益変更について、変更の必要性や内容の相当性などを考慮して合理性を判断します。

このような問題では、条文を知っているだけでは結論を出せません。個別の事情や判例との比較が必要になります。

私は、3つの回答を法令、判例、行政解釈と照らし合わせ、AIの誤りなのか、事実確認の不足なのか、それとも法的評価が分かれる問題なのかを整理します。

そのうえで、採用できる回答と注意が必要な回答を区別し、理由を注釈に残します。

私が重要だと考えるのは、単に「グレーです」と伝えるのではなく、何が不確かで、何を確認すれば判断できるのかを説明することです。

法律上の不確実性とAIの不確実性を混同しないこと。それが、専門家の目利きに求められる大切な役割だと考えています。

(特定社会保険労務士 小山田政義/AI労務デザイン室)

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