④ ストレス代償型(反動形成型)
投稿日:2025年6月29日
言葉かけ実践力インストラクターの質問
④ ストレス代償型(反動形成型)のカスハラ例を教えてください。
Chat先生の回答
✅ タイプ④:ストレス代償型(反動形成型)
🧠 特徴
普段は「穏やか」「優しい」と思われている人が多い。
職場や家庭などでストレスを溜め込みやすく、「反論できない相手」への怒りとして噴き出す。
自覚がないまま、カスハラ的言動に至るケースも。
ハラスメントではなく「感情の発散」として表れるため、一見“被害者”に見えることもある。
📍 カスハラ事例
事例①:宅配便への八つ当たり
状況:
平日に上司から叱責を受け続けていた会社員。
週末、荷物の到着時間が10分遅れた。
カスハラ言動:
「何分遅れてんだよ!客をなめてんのか!?本社に電話するから名前言え!!」
ポイント:
普段はおとなしい人物が突然激昂。
「上司には言えない怒り」が、弱い立場の宅配スタッフに転嫁された典型的な反動形成。
事例②:保育園の連絡帳への過剰クレーム
状況:
家庭でワンオペ育児をしている母親。
保育園の先生からの“ちょっとした指摘”に対して…
カスハラ言動:
「あなたたちプロでしょ?うちの子がこんなことされたなんてありえない!園長に報告して謝罪してください!」
ポイント:
母親自身がストレスフルな状況にあり、不安や怒りを受け止めてほしい状態。
先生のやさしい指摘が、攻撃されたように感じられて反撃に転じている。
事例③:高齢者の怒声(孤独型)
状況:
一人暮らしの高齢者が、スーパーで商品の位置を聞いたが、若手スタッフが即答できなかった。
カスハラ言動:
「最近の若いのはまったく使えん!教育もなっとらん!客を何だと思ってるんだ!」
ポイント:
本質的には「話を聞いてほしい」「誰かと関わりたい」気持ち。
寂しさや孤独が、攻撃という形で表れている。
🔴 このタイプの見極めの難しさ
言動が一時的であり、「普段の性格とギャップがある」
周囲も「いつもはいい人なのに…」と擁護しやすく、カスハラと認識されにくい
本人にも加害者意識がない(むしろ被害者意識がある)
🛡️ 対応のポイント
対応方針 解説
相手の背景に“疲労”や“心の叫び”があると捉える:直接的な言葉に反応せず、その奥の感情を見抜く視点
怒りを受け流し、冷静に事実へ着地させる:「そのお気持ちは大切に受け止めます。では今後の対応について…」など、共感+進行型対応
必要に応じて「時間を置く」対応を検討:感情が高ぶったままの応対は逆効果。クールダウンの時間を挟む工夫が有効
AI視点での補足コメント
企業内でこのテーマに関する背景や現場での応用可能性なども検討すると、より実践的な言葉かけが磨かれます。
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