③ 欠陥商品転嫁型
投稿日:2025年6月29日
言葉かけ実践力インストラクターの質問
③ 欠陥商品転嫁型のカスハラ例を教えてください。
Chat先生の回答
✅ タイプ③:欠陥商品転嫁型(感情転嫁型カスハラ)
🧠 特徴
商品やサービスの欠陥に対して、過剰な怒りや攻撃を示すタイプ。
問題の本質は「製品・サービスの不具合」だが、怒りの対象が“人(担当者)”に向かう。
「困っている・被害を受けた」立場を強調し、補償・謝罪を過剰に要求。
実際の損害以上に、「気持ちを傷つけられた」として精神的苦痛を訴える傾向。
📍 カスハラ事例
事例①:弁当の中に異物が混入
状況:
スーパーで買った弁当に髪の毛が1本入っていた。
カスハラ言動:
「気持ち悪くて吐いたんだよ!どうしてくれるんだ?慰謝料いくら出すんだ?謝罪に来るのが常識だろ!」
ポイント:
異物混入は事実だが、怒りの対象が“商品”ではなく、“企業”や“店員”に移行。
実害(100円~500円程度の商品)よりも、精神的苦痛を過剰に主張するパターン。
事例②:家電が初期不良だった
状況:
購入した加湿器が1週間で動かなくなった。
カスハラ言動:
「おたくのせいで風邪ひいたよ!体調悪くなったんだぞ!交換じゃすまない。会社としてどう責任取るのか説明しろ!」
ポイント:
故障という“物の問題”から、“自分の健康”や“生活全体への影響”へ話を飛躍させる。
正常なクレーム対応ではなく、「補償しろ」「責任を取れ」といった謝罪・償いの強要が主軸になる。
事例③:通販の商品に小さな傷があった
状況:
通販で届いた家具に小さな傷があった。
カスハラ言動:
「これで部屋の雰囲気が台無しだ!どう責任を取る?心の問題だから“現物交換”では済まされないよね?」
ポイント:
客観的に見れば返品交換で済む話だが、感情のダメージを訴えて過剰な対応を求める。
相手の対応が少しでも遅れたり曖昧だったりすると、すぐに怒号・脅し・SNS晒しなどに移行する。
🔴 このタイプの見極めポイント
「商品への怒り」が「人への怒り」に変わった時点でカスハラに近づく
一見“被害者の顔”をしているが、対応の仕方次第で過激化しやすい
実際の損害よりも、「気持ちが傷ついた」「信用を裏切られた」などの主張が中心
🛡️ 対応のポイント
対応方針 解説
事実確認を冷静に行い、補償の範囲を明確にする 感情に引っ張られず、商品不具合と補償の範囲を切り分ける
“共感”と“線引き”のバランス 「ご不快な思いをされたことにはお詫び申し上げます」と伝えつつ、過剰要求は受け入れない
複数名体制で対応(1on1を避ける) 感情的な攻撃が強い場合は、複数対応で心理的ハードルを設ける
AI視点での補足コメント
企業内でこのテーマに関する背景や現場での応用可能性なども検討すると、より実践的な言葉かけが磨かれます。
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